Catch Up YUHO / vol.02 島本哲也さん

はじめるのに「遅すぎる」ことはない（後編）

寿司職人を目指すなら今がチャンス

寿司業界は10年後20年後を担う人材があまりいなくて、世代にぽっかりと穴が空いているんです。ですから今やっておけば独り勝ちできる可能性があるんですよ。しかもうちで勉強してもらえれば、必ず成功させてあげることができるという自信があります。もちろん、自分が培ってきた技術をしっかりと伝えます。そういうファミリーをつくりたいですね。

そりゃ修行の時は多少しんどいかもしれませんけれど、どんな業界でどんな仕事をしてもそういう時期はありますよね。ですから恐れることはありません。少しでも興味がある人は、思い切り飛び込んでみても良いのではないでしょうか。僕は恐れなさすぎずに、すぐに独立できるんちゃうかなと思って飛び込んで、だいぶ時間がかかりましたけど（笑）。

僕の店は小さい店なので、それこそ流通科学大学で学んだマーケティングや、広告も全部自分のところでしないといけません。逆に言えば全て自分で実践できるので、面白いと思います。

僕はサラリーマンを経験していますが、大学で学んだことは、それを活かすという意味では自営の今の方が役に立っていると実感しているどころか、新しく勉強しようかなという意欲すら湧いてきています。昔の気質のままで「俺は職人だ」と固まっている人が多い業界ですから、流通科学大学で勉強した知識を使って経営すればきっと成功できると思います。

僕もそうでしたが、大学へ行って、社会人を経験して、その後に「この仕事がしたい」と思っても遅くないですし、実際に可能なんですよ。そういう人がいたら応援してあげたいと思います。流通科学大学の同窓生がこのお店へ修行に来てくれたら、本当に嬉しいですね！