宮城県南三陸町に災害ミニFM局開設

卒業生と在学生が南三陸町へ

photo本学同窓生の柳田亜希さん(20期生)が在学生2名と宮城県南三陸町の総合体育館にミニFM局を開設し、各避難所を結んで被災者の方に情報提供をするプロジェクトに参加されます。

メンバーは昨年、総合政策学部(現)の福井誠教授の指導のもと、総務省「情報通信技術地域人材育成・活用事業」による「人材育成プログラム」に参加。

このプログラムは株式会社ラジオ関西が主催するプログラムで、放送機材を用いた放送技術の習得、放送アナウンス技術、番組構成の組み立て方、災害時に求められる放送など、ラジオによる災害対応の技術と理念を学びました。

その後もこの講座に参加したメンバーは、防災科学技術研究所主催の「地域発・防災ラジオドラマコンテスト」で優秀賞を受賞、またスマートフォンを活用し「新長田を震災ミュージアム化する」プロジェクトを推進するなど、災害・防災に対して問題意識を持ち続けてきました。

14日に神戸を出発し、17日に現地でミニFM局を開設する予定

宮城県ではすでに十数局の災害FM局が開設されていますが、南三陸町では開局されておらず、町内に点在する避難所を結ぶ情報ネットワークが存在しない状態でした。

そこで阪神大震災を経験したいFMわいわい(神戸)、FM長岡(新潟)、ラジオ関西(本社:神戸市)など被災体験のあるラジオ局を始め、さまざまな主体が協力関係を築き、南三陸町でのコミュニティFM開設を計画。早ければ17日にも放送を開始し、行政機関からの公的な情報の他、食料品店の販売再開情報など、被災された方の現在の生活に役立つ情報を発信していきます。

現地入りする3名は開局に当たり機材の設置、情報の収集、アナウンスを担当し、22日の帰神までに住民の方による運用が可能となるようサポートする予定です。

チームリーダーの時任啓祐さん(情報学部4年生)は「これまで大学で学んだ災害対応の情報伝達技術を生かして、少しでも被災地の方の役に立ちたい」と意気込みを語ってくれました。

また「南三陸災害エフエム」の放送は、インターネットなどの多様な手法を駆使して放送エリア外の住民へも発信するなど活動の幅を拡げていく予定です。